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〜 利尻町 〜
Vol.72/平成20年6月発行
まあるい利尻から文化の発信
利尻 島の駅「海藻の里・利尻」
NPO法人 利尻ふる里・島づくりセンター
NPO法人 利尻ふる里・島づくりセンター
NPO法人
利尻ふる里・島づくりセンター


【法人認証年月日】2007年11月15日
【主たる事務所】利尻郡利尻町沓形字本町53番地
【電話番号】0163-84-2514
【代表者】吉安 高嶺
【目 的】
利尻島内の地域住民に対して、利尻島に存在する資源の蘇生に関する事業を行い、地域の活性化を図ると共に新たな雇用の創出を図ること、及び、次代を担うこどもたちが安心して暮らせるよう、利尻島の豊かな自然環境を守っていくことを目的とする。


●ACCESS
稚内港〜利尻島鴛泊港/ハートランドフェリー1時間40分
礼文島香深港〜利尻島沓形港/ハートランドフェリー40分
利尻島沓形港〜利尻 島の駅「海藻の里・利尻」/徒歩約10分

●HP
http://www.town.rishiri.hokkaido.jp/
利尻に「島の駅」が誕生
 道の駅は、すでに道内で百カ所以上設置され、それら休憩施設は単なる休息やトイレタイムとしての機能だけではなく、地域の様々な情報を提供する場となりました。そんな道の駅ならぬ“島の駅”が昨秋、平成19(2007)年9月3日に利尻町にオープン。利尻島独自の文化や歴史、地域の資源蘇生などの情報を発信する、町民と旅行者を結ぶ交差点となっています。ちなみに島の駅は、道の駅のように国土交通省が定めたものではなく、利尻町が独自に発想した拠点名で、他の離島には存在しません。いったいどんな施設なのか訪ねてみました。


利尻最古の歴史的建造物を生かして
 島の駅は沓形商店街の一角にあります。幹線道路沿いの沓形郵便局の角を山側に曲がり、稚内信金を過ぎると、駅名標さながらの白い看板が見えてきます。同時にその歴史的たたずまいに、しばし見とれてしまうかも知れません。
 この建物は、現存する利尻島最古のもので、ご案内いただいた惣万栄子さんのお話では「旧海産物問屋カネ上渡邊商店の建物を利用したもので、今から約130年前に建てられました。明治・大正・昭和の良き時代も、辛い時代も凛として利尻の出来事を見てきました」。中でも沓形市街を焼き尽くした大火(昭和39/1964年)の際は奇跡的に難を逃れ、銀鱗踊る絢爛たる往時の利尻の面影を今に伝える建物となっています。
 これまでは“利尻海藻押し葉”の拠点として利用されてきましたが、新たにカフェとギャラリーを開設し、より多くの人々が行き交う利尻島の駅として生まれ変わりました。
 開設したのは利尻町と利尻商工会。そして運営にはNPO法人 利尻ふる里・島づくりセンターがあたっています。
 考えてみれば、島一番の海産物商を誇ったカネ上渡邊商店は、かつて鰊や鱈、利尻コンブなどの海産物をここに集荷し、再びここから船で関西方面をはじめ全国へ出荷していたのですから、有史以来、島の駅そのものであったとも言えるでしょう。
 時は流れ、北前船からフェリーへ、そして馬車からクルマの時代へ。訪ねてくる人も回船問屋の商人・やん衆から旅行者へと大きく変貌しました。観光シーズン真っ盛りの今夏、利尻島の駅「海藻の里・利尻」には多くの旅行者であふれているに違いありません。

【石蔵文化ぎゃらりー
「海…エメラルド」】
カフェとギャラリーを結ぶ中庭は、町民の手づくり展示スペース。樹齢172年の樺太流木でつくられた椅子や流木アートが点在。庭には高山植物を植栽する予定
圧巻な、たけだりょう氏と原子修氏の作品群
現在の仙法志小学校の金庫から発見された「海藻標本」
小中学生を含む島民の海藻押し葉と二行詩作品をズラリと展示

カフェとギャラリーがオープン

●カフェ「りしりに恋して」
 カネ上渡邊商店の母屋にあたる店舗スペースが、カフェ「りしりに恋して」。長浜のおいしい自然水で入れた香り高い珈琲や緑茶、利尻産のコンブを焼いた昆布茶を楽しめます。
 アトリエでは、利尻海藻押し葉・押し花の各種クラフト作品の展示や販売、海藻押し葉クラフトパックなども販売しています。
 さらにアトリエでは、海藻押し葉・押し花づくりを観光体験として楽しむことが可能。カフェで癒される時も、アトリエで創作する時にも、海藻産まれの紙製の行灯があたたかく迎えてくれます。

・珈琲/昆布茶400円・緑茶300円  (各昆布菓子付き)
・利尻海藻押し葉絵はがき、キーホルダー 500円から




●石蔵文化ぎゃらりー「海…エメラルド」
 その昔、利尻コンブがびっちり詰まっていたと言われる同商店の蔵を石蔵文化ぎゃらりー「海…エメラルド」として改修。利尻の“資源蘇生”と“球体思考”をテーマに開館しました。

ギャラリーのシンボル「球体思考」の切り絵は、版画家の松見八百蔵 氏(カネ上渡邊商店の包装紙)の作品
 入館すると、真っ先に目に飛び込んでくるのが“まあるい島・利尻”をイメージした球体オブジェ。そのステージの周りには、平成14(2002)年に発見された『利尻の海藻標本』(昭和11/1936年仙法志尋常高等小学校制作)などがあり、歴史的なこの建物の中で蘇りました。

 壁面の展示パネルは、TVチャンピオン押し花作品でも知られる、たけだりょう氏(利尻町観光振興大使)の押し葉・押し花作品をはじめ、詩人の原子修氏の作品が中心。

 さらに、小中学生を含む利尻町民手づくりの海藻押し葉と二行詩の作品などが展示されています。


【惣万さんに聞く】 海藻押し葉って?
 「利尻島の海岸には百種類もの海藻が生息しています。海が荒れると食用にならない多くの雑海藻が海岸に打ち上げられ、従来はゴミとして邪魔者に扱われてきたそれら海藻を拾い集め、利尻独自の方法でアートに変えたものが“利尻海藻押し葉”です。

 そもそもは、平成11(1999)年、利尻町開基百年記念にお招きした、押し花作家のたけだりょう先生が押し花に海藻を取り入れた作品を手がけ、町に寄贈してくれたことからはじまりました。

 先生をはじめ多くの島内外の人に支えられ、おかげさまで平成16(2004)年には全国初となる“海藻押し葉・押し花融合コンクール”を利尻町で開催することができました。全国の押し花愛好家さんへDMを送付し、500名にエントリーしていただく予定でしたが、予想外に700名を超える申し込みがあり、急きょ先着600名の方にエントリーしていただきました。その全作品は交流促進施設『どんと』でお披露目し、入選作品50点は、北海道庁をはじめ各支庁などで広く展示され、利尻海藻押し葉は、全道・全国へじわじわと認知されていくこととなりました。」


【惣万さんに聞く】 “まる”のこだわりは?
 「カフェ『りしりに恋して』『海…エメラルド』ともに、詩人の原子修先生の命名です。原子先生とのかかわりは、利尻島の小学校百年祝歌(1986年)として『海…エメラルド』の作詞を担当していただいたことがはじまりで、原子先生が利尻を“まあるい島”と位置付けてくれたことから、展示テーマを「球体思考」としました。ギャラリーの中央にある球体オブジェの絵(版画)は実際にカネ上渡邊商店の包装紙として使われていたものを使用しています。描かれている波の数に合わせ符合するように227個のまあるい石と資源蘇生のシンボルとして流木をその下に配置してあります。このまあるい石は利尻長浜で採取した、自然が磨き上げたものです。

 利尻町では平成18(2006)年に、『どんと』において「利尻…詩と海藻押し葉」展が開催され、その際、原子先生より“利尻二行詩”が提言され、以来コンテストは1年を通じて行われるようになりました。

 海藻クラフトと融合した二行詩作品から、島の小中学生の自由で大胆な才能あふれる作品や、当地ならではの言葉づかいを感じてもらえると思います。」

NPO法人 利尻ふる里・ 島づくりセンター
常任理事 押し花インストラクター
Eiko Souman
惣万 栄子さん
海藻押し葉は、一つとして同じ形状の海藻がないため、同じ素材を使ったとしても同じ作品はつくれない。
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二つの施設と中庭が楽しめる。
利尻 島の駅
海藻の里・利尻


●運営
NPO法人(特定非営利活動法人)
利尻ふる里・島づくりセンター
利尻郡利尻町沓形町字本町53番地
TEL / FAX 0163-84-2514
URL http://www.town.rishiri.hokkaido.jp/

■カフェ「りしりに恋して」
 OPEN 9:00〜17:00

■石蔵文化ぎゃらりー「海…エメラルド」
 OPEN 9:00〜20:30
【アトリエ販売コーナー】
 ・海藻押し葉・押し花作品各種
 ・海藻押し葉クラフトパック各種
【アトリエ観光体験】
 ・海藻押し葉・押し花づくり
 所要時間/20〜40分〈要予約〉
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