再開発の先陣を切って、第一副港に
「北緯45°北のガラス館」オープン! |
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●ACCESS
・JR稚内駅から車で約7分(国道40号沿い)
※ 稚内副港市場全体の立体模型が、稚内市役所1階ロビーに展示してあります。
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| ホタテとホッキの貝殻をガラス原料に使った透明ガラスの商品も製作中。 |
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N45° North Glass Pavilion
北緯45° 北のガラス館
店長 若宮 敏彦 さん
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稚内港第一副港再開発プロジェクト。
都市は生き物であり、人間や他の生物同様、刻々と変化し、成長、衰退していくというライフサイクルを持っているそうです。それは逆に言うと、何らかの対策をほどこさない限り、都市の衰退は避けられない、ということなのかも知れません。
稚内市街地区域においても、再生、再開発に向け、これまで官、民、大学、市民が連携し、議論を深め構想と計画が練り上げられてきました。その具体的な第一歩となるのが、稚内港第一副港再開発プロジェクト、シーグランド計画。
第一副港は、かつて漁業生産基地として著しい活況を呈していましたが、200カイリ問題に伴う底引船の衰退とともに往時の面影を一気に失っていった地域といえるでしょう。その再生と再開発にあたるため第三セクター方式で(株)副港開発(中田伸也代表取締役)が発足したのが2年前。稚内の都市観光の拠点創りと、同時に市民も楽しめる空間創りがスタートしました。
遂にヴェールの一部を脱ぐ時が来た。
シーグランド計画と呼ばれる第一副港複合施設のコンセプトは『稚内地産地消文化村・港コミュニティ』の確立。稚内らしさと集いをテーマに多機能な港コミュニティを創出します。"見る、買う、食べる、遊ぶ、癒される、学ぶ"機能が満載の文化の再構築が図られます。
具体的には(1)市民と観光客の台所「市場」の形成。稚内および宗谷周辺で獲れる新鮮な魚介類や北の大地で育った農産物、乳製品が勢揃いします。(2)ノスタルジックな稚内が香る「ギャラリー」の形成。昔の稚内の町並みを再現し、歴史の検証〜リアルタイムな観光情報(サハリン情報も含む)の発信を担い、イベントも盛り沢山な空間に。(3)「屋台」が連なるコミュニティの場の形成。また、カジュアルにフォーマルに宗谷の味覚を提供するレストランゾーンも計画されています。(4)海を臨む大露天風呂が自慢の「天然温泉(日帰り)」。そして(5)地区のシンボルである旧倉庫の石倉を再利用した「北緯45°北のガラス館」による新たな産業と文化の発信。
今回は一足先に今春オープンとなったガラス館の情報をお伝えします。
ガラス館は北と南のダイナミックな融合を目指して−。
「北緯45°北のガラス館」このネーミングから決して想像できないことですが、同館は沖縄の「琉球ガラス村」グループの代表理事(琉球ガラス工芸協同組合理事長)であり(株)シャトーヒルズ代表取締役の稲嶺盛福社長が経営しています。稲嶺社長はその他に(有)琉球びーどろ、(株)るりあん、(株)森のガラス館の代表取締役でもあり、琉球ガラスを伝統工芸の域へと昇華させ、ガラス職人たちの地位向上に努めてきた、まさに琉球ガラスの先駆者と言えます。
そんな同氏が、新たに稚内で北海道発の新しいガラスづくりに乗り出しました。両地域に共通するものは、海のすぐ向こうが異国につながっていること。南と北のコラボレーションがどのように育っていくのかとても楽しみです。
廃瓶を再利用した琉球ガラスの歴史。
北のガラス館に一歩足を踏み入れると、ガラスのあまりの色鮮やかさに息を飲む思いがします。こんなに色とりどりのガラス食器が日本に存在していることに驚きました。琉球ガラスの特徴は、まずその色にあります。
同店の若宮店長に琉球ガラスの歴史についてお聞きしたところ「始まったのは明治中期で、当初はランプのホヤ、薬瓶、菓子瓶など生活必需品として昭和初期まで造られていたようです。本格的な琉球ガラスは、戦後の物のない時代に駐留米軍で飲まれていた"コーラ"や"ビール"の空き瓶を利用し、色付きのガラスを再生したことに始まります。清涼飲料水の瓶からは薄いブルーやグリーン、ビール瓶からは茶色の製品が生み出されたのです。」
なるほど、廃瓶の色がその原点だったのです。しかし時代とともに進化していき、新しい原料も取り入れるようになり、ガラス館にズラリと並ぶ赤、青、緑、茶など鮮やかな色彩を獲得したのです。例えばスカイブルーやコバルトは空、エメラルドは海、赤は夕陽やハイビスカスと、まさに南国沖縄をイメージさせてくれます。
ちなみに琉球ガラスは、色ばかりではなく、ぽってりとした厚みにも特徴があります。クリスタルガラスの薄さや透明感、繊細さとはまったく趣の異なった、他のガラス製品には見られない素朴な色や質感が魅力です。
実際に見て手で触れてみると一目瞭然なのですが、ぐい飲みでもグラスでも、お皿や花器などもすべて職人の手づくりのため、ふたつと同じ形はなく、人間味あふれるユニークな個性をもっています。ことにグラス類は、陶芸品のような感覚で手の中で感触を楽しみながら、ついクルクルと回して持ちやすいポジションを探してしまいます。
盛況だったゴールデンウィーク。
同店長によると「4月29日プレオープン、そして5月1日正式にオープンいたしましたが、9日間で約1万人が同館を訪れました。現在も土日は数百人の来場者が。まだエージェント(旅行代理店)さんには宣伝をしていませんが、来シーズンはさらに多くの観光客の皆さんにもご来場いただけるものと思います。」と、順調な滑り出しをこの先もキープし続けるためにアイデアを絞り、観光コースの拠点になるよう隣接するマリンギフト港店『丸善』さんと協力しながら体制づくりにも努めています。
職人の育成とオリジナル商品の開発。
「稚内で行う新たな試みは、地元で職人を採用し、オリジナル商品を開発すること。職人育成は10年構想ですが、早々と実現できたこともあります。これまで産業廃棄物とされてきたホタテやホッキの貝殻をガラスの材料(石灰の代用)にすることに成功しました。これによって、色鮮やかな琉球ガラスとは異なる雪や氷、白い流氷をイメージした透明ガラス作品にも積極的に取り組んでいきます。伝統を守ることも大切ですが、ここでは常に新しいデザインや技術を探究し、商品化に意欲を燃やす若手や女流のガラス職人の育成を大事に考えたいですね。まだまだ琉球ガラスが中心ですが、将来は北海道の自然、風土、気候を題材にした工芸品を商品化することによって、稚内の観光振興の一翼を担うことができれば…」と志も高く。
「まもなく念願の窯(1,600度の高温窯/24時間燃焼)が完成し、来年からは工房を見学したり、ガラスづくりが体験できるように」なるとのことで、これまで稚内にはなかった体験工房は、多くの市民や観光客の注目を集めることでしょう。
なお、この一帯の大規模複合施設は「稚内副港市場」とネーミングされ、来春グランドオープン(全店舗・全施設オープン)を迎えます。さらに今後は、中央埠頭を中心とした第2期事業(マリンタウンプロジェクト2)、さらにJR稚内駅周辺と中心市街地再開発へと順次展開されていく計画で、おそらく向こう15年で稚内の顔となる市街地は大変貌を遂げるのではないでしょうか。そのトップランナーとして走り出した「北緯45°北のガラス館」。一日も早い地元出身のガラス職人の誕生が待たれます。
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ガラス館ではグラス、徳利、皿、水差し、アイスペール、卓上小物、灰皿、花器、ランプ、飾り物を広くラインナップ。
価格例/ロックグラス¥840〜/ぐいのみ¥735〜/お皿¥630〜/一輪差¥630〜 |
ガラス職人総勢6名で製作中の窯。
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| 北の地で熱帯の異彩を放つ印象的な琉球ガラス。 |
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