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いいもの見つけた
〜 天塩町 〜
Vol.74/平成20年12月発行
第1弾は、黒いプリン!天塩商工会が、黒いスイーツでマチをPR
通称オロロンライン。国道232号沿いに、天塩バイパスと「道の駅-てしお」が整備されて以来、天塩町の観光客入込数は増え続けているものの通過型が多く、旅行者やドライバーが天塩のマチを回遊する機会は、むしろ減ってしまいました。
鏡沼に隣接する「てしお温泉・夕映」も市街地から1.5kmほど離れているため、導線力としては弱く、新たな観光戦略が待たれていました。
そんな天塩でいま、名物のシジミに依存することなく、ポスト・シジミの確立をめざすマチづくりが胎動しはじめました。
<天塩商工会青年部>
部長の横山 敦さん
天塩で見つけた衝撃の黒いプリン!
見た目と味のギャップに二度吃驚! 北海道の食と観光を活性化させる月刊誌『北海道じゃらん』が提唱し、全道各地に牛乳から生まれた"白いプリン"の誕生が相次いでいます。現在道内には有名処の洋菓子店をはじめ、お土産店、ホテル、コンビニ商品など、40種類以上の白いプリンが味と個性を競い合っています。
そんな中、衝撃的なインパクトをもった、その名も"黒いプリン"がデビューしました。ラベル表示を見ると、製造者は天塩町の"とらや菓子司"(海岸通5丁目・電話01632・2・1777)となっていますが、実はそれを開発した仕掛人は、天塩商工会のみなさん。
ちなみに同商品のネーミングとラベルデザインは、北海道じゃらん編集長のヒロ中田さんが考案者だそうです。
まず間違いなくほとんどの人が、この強烈な黒にビックリします。食べても大丈夫なのだろうか?それにしても、牛乳プリンであるはずなのに、いったいなぜ黒?もしかすると黒胡麻かチョコレート、まさか醤油?ミカンに醤油をかけるとウニの味になるという話もあるし、摩訶不思議な味なのでしょうか。ハラハラドキドキしながら付属の木べらで味わってみると…。
なんと!普通の牛乳プリンの味しかしません!これは完全に裏切られた気分です。黒のインパクトにすっかり騙されてしまいました。
どうしてこんな異様なプリンをつくってしまったのか、その謎解きのため商工会青年部を訪ねました。
注目を集めている竹炭のチカラ。食用以外にも消臭や抗菌、電磁波や湿気の吸収など、その効果は広く認められている
事業名は、手塩にかけた
響生天塩まちづくりプロジェクト
青年部の部長である横山敦さんには3枚の名刺があります。一つは当然、青年部の部長。もう一つは自ら経営する書籍・文具・オフィス機器・PCサプライ品を扱う"(有)くさかり"の代表取締役社長名刺。そして残りの一枚が建設業(株)石山組の経理(総務)課長名刺と、3つの顔をもつ男です。
石山組本店は天塩にありますが、本社は札幌。旭川と留萌に支店をもち、函館、室蘭に営業所のある中堅企業。当然出張もあり、横山さんは他の市町村を通して自分のマチ天塩を見る視点を養ってきたに違いありません。企業の経営力をサポートする総務と経理を預かる身として大きな責任をもち、同時に自営業者としてのやり甲斐や厳しさを知る人です。そんな横山さんを長とする青年部ですから、パワーがないわけはありません。
横山さんによると「今回のプロジェクトは中小企業庁の支援を受けた平成20年度地域資源∞全国展開プロジェクトで、僕らが取り組んでいる事業は"手塩にかけた響生天塩まちづくりプロジェクト"と言います。全部で5つの事業があって、その中のPR事業の一つとして黒いプリンがあります」とのこと。
差し出された資料は、次のようになっています。
1.PR事業
2.修学旅行生の受入・移住と交流の促進
3.体験・観光メニュー開発
4.まちかど資料館
5.飲食業統一メニューづくり
「PR事業は、すべての事業のPR活動にあたるわけですが、ドライブマップやアウトドアマップ、天塩での体験観光メニュー、お立ち寄り情報などのナビゲートサービスを旅行代理店を中心に売り込んでいます。同時に、天塩を新たにPRする新商品の開発にも取り組むことにしました。黒いプリンは"黒シリーズ"の第一弾で、このあと続々と黒い生キャラメル、黒いシュークリーム、黒いどら焼きなどが出てきますよ」と、黒いスイーツを天塩のイメージ戦略に決めた模様。
「なぜ黒かと言いますと、天塩名物のシジミの黒という意味合いもありますが、圧倒的なインパクトで話題性を重視した結果です。それに黒い食品は海苔とか胡麻、黒豆、黒砂糖、黒酢など健康食品が多いんです。とにかく天塩は黒で行こうと。よそのマチの人から"おいおい天塩はまた黒かよ""天塩は馬鹿の一つ覚えみたいに黒ばっかりだな"と言われるようになったら成功だと思っています」と戦略を練り上げています。
で、いったい、その黒い正体は何かと聞いてみると「黒いプリンをつくりたいってマチのお菓子屋(とらや)さんに相談したんですが困っていましたね。考えあぐねていたところ、ご主人がサンプル品の食用竹炭パウダーがどこかに残っていたはずだって思い出してくれて、これでやってみようかと…」。
なるほど、パッと見は黒ですが、よく見るグレーから黒へのグラデーションがかかっていて、灰色が意識されています。
さらにもう一つ、青年部と炭との大きな接点がありました。
「パイロット事業として、これまで天塩川の清流化をめざして、厄介物の流木を拾い集め、それを炭にして、水質の浄化に役立てるエコ活動にも取り組んでいたのです」。
その炭づくりの経験が"黒いスイーツ"づくりを決定的なものにしました。
「ご覧のように黒いプリンはガラスの瓶に入っています。この中には天塩のこだわりがいっぱい詰まっているのです。それは素材とエコへのこだわりです。容器は使い捨てには絶対したくなかったので、ガラスを選びました。これだと捨てられないでしょ。食べた後は手づくりジャムやイクラなどを入れて活用してくれると思ったのです。木べら(よくアイスクリームについてくるタイプ)は、下川産の白樺間伐材からつくった環境にやさしいスプーンです。食べづらいのは分かっていますが、あえて徹底してエコとリユースにこだわったのです。主原料はもちろん新鮮な豊富牛乳です。食品添加物は一切使用していませんし、健康素材の竹炭ですから、小さなお子さんでも安心して食べることができます」と、小瓶の中の物語を話してくれました。
フットパスコースも完成。
天塩タコキムチ丼もまもなく登場。
また、他の事業も着々と推進中で、先述の
2.修学旅行生の受入・移住と交流の促進、3.体験・観光メニュー開発
の一環として全町を巡る"てしおフットパス"コースも完成。日本のフットパスの先駆者、エコ・ネットワークの代表、小川巌先生からもお墨付きをいただきました。
4.まちかど資料館事業
では、天塩の文化遺産的資料を個々の商店でディスプレイしていく計画。天塩川歴史資料館に入りきらない北前船などの貴重な資料がまだまだ天塩に眠っているそうです。さらに
5.飲食業統一メニューづくり
では、12月20日に"天塩はシジミだけじゃないタコキムチ丼"(天塩タコキムチ丼)がデビュー(12/20発売・北海道じゃらん1月号掲載)します。
これらの情報については、来年再び詳しくお伝えしたいと思います。
てしおフットパスコースのマップ。フットパスとは歩く道のこと。
天塩は山あり川あり海あり、沼地、湿地、砂地など起伏に富んだベストコース。
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